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ラハマンさん
夏ですね。
夏といえばカレーですね。少々無理やりですがカレーということで。
街でよく「インド料理」のお店を見かけますね。カレーやタンドリーチキンの写真入りの看板で食欲をそそります。そんなお店の中で、私の大好きだったある「インドカレー店」のお話をさせてください。まあ、具体的な店名や場所はご想像にお任せします。
買い物ついでにたまたま開店したばかりのその店に入ったのがきっかけです。
店の主人は「ラハマンさん」としておきます。カレーがおいしいのと開店したばかりでいろいろサービスしてくれたりしたことで、私はいつの間にか週1~2回は通う「常連さん」になっていました。2か月ぐらい経つ頃には、注文をしなくてもカレーの種類と辛さレベルが「いつもの」やつで出てくるようになりました。仕上げのドリンクも同じです。
そして、店主のラハマンさんといろいろな話をするようになりました。
ラハマンさんは「インドカレー店」を経営していますが、実際は当時まだ30代前半のバングラデシュ人です。
信仰する宗教がイスラム教で「ラマダン(断食月)」の話もしてくれます。断食といっても日没までは食べ物も水も口にしない代わりに夜は飲食OKなんだそうです。それでも飲食店をやっているから昼間は気持ち的にしんどいものがあるとか。でも私にカレーを出しながら「いやぁ、ラマダンつらいよ」と言うのは、ちょっと申し訳ない気持ちになるからやめてほしかった。
ある時ラハマンさんが「このボールペンを何本でもいいから買ってくれませんか?」と頼みごと。
私も気心の知れた人なので「いいですよ。1本いくらですか?」「50円です」「じゃあ10本ね。へえ、面白いデザインだなあ。おみやげ?」…そんなやり取りの後、ラハマンさんが話し始めました。
「ボクの国はすっごく貧しいの。毎日食べるものもちゃんと手に入らない人もいっぱいだよ。でもね、ボクの家はその中ではお金持ちでエリートなの、だから日本に来てお店を始めることができたの」
「ラハマンさん、すごいじゃないの。でもわざわざ日本に来なくても十分暮らせるんじゃない?」
「いや、日本でこうして毎日働いた方がたくさん稼げるよ。だからボクは生活費以外は貯金して実家にも仕送りしてるの」
「すごいなあ」
「でもね、ボクは自分の国をもっと豊かにしたいから実家に工場を作って周りの人を雇ってお給料あげてるの。さっきのボールペンはそこで作ってるの」
私は衝撃を受けました。
バングラデシュがアジアの最貧国と言われている事は知っていましたが、目の前にその国の人でしかも自分の国を豊かにしたいと考えている人がいるのです。
まして自国でそのままのんびり生きていくこともできるのに、遠い日本で毎日休まず働いて仕送りしているのですから。
私が引っ越すまでの数年間ですが、週4~5回はそこのキーマカレーとマンゴーラッシーが私のランチになりました。
そんなわけで「夏はカレー」ですね。
ではまた来週もお願いします。
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